光のもとでⅠ
第14章 三叉路
01
ツカサの乗ったエレベーターが見えなくなってから、通路の一番奥まで歩きポーチを開ける。
玄関のドアを開けて「家」の空気を感じたら一気に力が抜けた。
力が抜けたというよりは、腰が抜けた感じがする。
玄関で靴も脱がずにしゃがみこんでいるところにお母さんたちが出迎えに出てきてくれた。
「翠葉っ!?」
お母さんに名前を呼ばれて顔を上げる。
「大丈夫……」
そう答えたけれど、何がどう大丈夫なのかは自分でも疑問だ。
とりあえず、うがいと手洗いだけはしなくちゃ……。
最後の力を振り絞って立ち上がると、その腕を支えてくれたのは蒼兄だった。
玄関のドアを開けて「家」の空気を感じたら一気に力が抜けた。
力が抜けたというよりは、腰が抜けた感じがする。
玄関で靴も脱がずにしゃがみこんでいるところにお母さんたちが出迎えに出てきてくれた。
「翠葉っ!?」
お母さんに名前を呼ばれて顔を上げる。
「大丈夫……」
そう答えたけれど、何がどう大丈夫なのかは自分でも疑問だ。
とりあえず、うがいと手洗いだけはしなくちゃ……。
最後の力を振り絞って立ち上がると、その腕を支えてくれたのは蒼兄だった。