光のもとでⅠ
「お帰り。……楽しかったか?」
「ん……」
 話したいことはたくさんあるのに、言葉を口にするのもかったるいというのはどうしてだろう。
「手洗いうがいして、何か軽く食べたら寝ればいいよ」
 唯兄に言われて頷く。
 でも、何かを食べるという感じでもない。
 胃が受け付けてくれなさそうな予感。
 おかしいな……。
 ツカサと一緒にいたときはこんなに具合悪くなかったと思うのだけど……。
 手洗いうがいを済ませたあとはお母さんに付き添われて部屋へ戻った。
 すでに人の支えがないと歩けないくらいにフラフラしている。
 さっきまで自分で立って歩いていたのに……。
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