光のもとでⅠ
02
コンコン――。
ドアを叩く音にはっとする。
「まだ寝てないの?」
唯兄がドアから顔を覗かせていた。
どうして寝てないってわかったのかな。
「リィ、唯兄さんを侮っちゃいけません。数値見てたら起きてるか寝てるかくらいわかるよ。横になってるときは血圧の上九十はキープできるでしょ? 今は八十二だから座ってる姿勢が濃厚」
唯兄は「どんなもんだい!」と言わんばかりに両腕を組み、胸を張って見せた。
言われて驚いてしまったけれど、確かにそれは私が体位を変えたときの数値に言えることだった。
ドアを叩く音にはっとする。
「まだ寝てないの?」
唯兄がドアから顔を覗かせていた。
どうして寝てないってわかったのかな。
「リィ、唯兄さんを侮っちゃいけません。数値見てたら起きてるか寝てるかくらいわかるよ。横になってるときは血圧の上九十はキープできるでしょ? 今は八十二だから座ってる姿勢が濃厚」
唯兄は「どんなもんだい!」と言わんばかりに両腕を組み、胸を張って見せた。
言われて驚いてしまったけれど、確かにそれは私が体位を変えたときの数値に言えることだった。