光のもとでⅠ
「明日から学校に行っていいわよ」
湊先生から登校の許可が下りたのは月曜日の夕方だった。
明日から学校……。
「何、浮かない顔してるのよ」
「え? あ……えと、授業についていけるかなと思って……」
もちろんそれは嘘じゃないけれど、それが不安要素のメインでもなかった。
「翠葉、大丈夫だよ。明日、昇降口で桃華が待ってるって言ってた」
蒼兄は私の別の不安を知っている。
だからこその言葉だと思った。
私は笑みを添え、「心強いな」なんて答えてみたけれど、今は「休み明けの教室のドア」よりも、もっと不安に思うものがある。
湊先生から登校の許可が下りたのは月曜日の夕方だった。
明日から学校……。
「何、浮かない顔してるのよ」
「え? あ……えと、授業についていけるかなと思って……」
もちろんそれは嘘じゃないけれど、それが不安要素のメインでもなかった。
「翠葉、大丈夫だよ。明日、昇降口で桃華が待ってるって言ってた」
蒼兄は私の別の不安を知っている。
だからこその言葉だと思った。
私は笑みを添え、「心強いな」なんて答えてみたけれど、今は「休み明けの教室のドア」よりも、もっと不安に思うものがある。