光のもとでⅠ
ひょっとしたらツカサに会わずに済むかもしれない。
図書棟へ行くことがなければ秋斗さんに会う可能性も低くなる。
今日は教室移動の授業もないし、クラスから出なければふたりに会うことは避けられるかもしれない。
蒼兄の運転する車の中でそんなことを延々と考えていた。
「翠葉、そんな不安がらなくても大丈夫だよ」
「うん……」
不安は不安でも、蒼兄が思っている不安とは全くの別物だった。
でも、どううしてもそのことを話せなかった。
蒼兄は昇降口までついてきてくれ、そこで桃華さんにバトンタッチ。
蒼兄を見送ってから昇降口をくぐると、桃華さんに訊かれる。
図書棟へ行くことがなければ秋斗さんに会う可能性も低くなる。
今日は教室移動の授業もないし、クラスから出なければふたりに会うことは避けられるかもしれない。
蒼兄の運転する車の中でそんなことを延々と考えていた。
「翠葉、そんな不安がらなくても大丈夫だよ」
「うん……」
不安は不安でも、蒼兄が思っている不安とは全くの別物だった。
でも、どううしてもそのことを話せなかった。
蒼兄は昇降口までついてきてくれ、そこで桃華さんにバトンタッチ。
蒼兄を見送ってから昇降口をくぐると、桃華さんに訊かれる。