光のもとでⅠ
夕飯を食べ終え、お風呂にゆっくり浸かって出てくると携帯が鳴った。
手に取らずとも着信音で誰からかわかる。
「ツカサ……」
このまま出ずにお風呂に入っていたことにしてしまおうか……。
鳴ったままの携帯を見下ろしていると玄関が開く音がした。
「ただいま」と部屋に顔を出したのは蒼兄で、私は「おかえりなさい」と言いながらも携帯を気にしている。
「それ、司からだろ? 出ないのか?」
「あ、えと、出るよ。出るっ」
咄嗟に携帯に手を伸ばし、通話ボタンを押してしまった自分に戸惑う。
蒼兄はすぐにいなくなり、今はツカサとつながっている携帯だけが手に残る。
恐る恐る携帯を耳に当てると、当然のことながらツカサの声が聞こえてきた。
手に取らずとも着信音で誰からかわかる。
「ツカサ……」
このまま出ずにお風呂に入っていたことにしてしまおうか……。
鳴ったままの携帯を見下ろしていると玄関が開く音がした。
「ただいま」と部屋に顔を出したのは蒼兄で、私は「おかえりなさい」と言いながらも携帯を気にしている。
「それ、司からだろ? 出ないのか?」
「あ、えと、出るよ。出るっ」
咄嗟に携帯に手を伸ばし、通話ボタンを押してしまった自分に戸惑う。
蒼兄はすぐにいなくなり、今はツカサとつながっている携帯だけが手に残る。
恐る恐る携帯を耳に当てると、当然のことながらツカサの声が聞こえてきた。