光のもとでⅠ
「そんなに困らないで? ほら、お茶が冷める前に飲もう」
秋斗さんに促され、ダイニングの椅子に座った。
その席は、初めてこの部屋に来たときと同じ場所だった。
秋斗さんもそのときと同じように私の向かいに座る。
「いただきます」とカップに口をつけると、ハーブティーは少し熱いかな、という程度で、飲めないほど熱くはなかった。
慣れ親しんだ香りがふわりと香る。
カップをテーブルに置くと、コト、と音が響いた。
それは何気ない動作に付随してくる小さな音のはずだったけど、今この空間においてはとても存在感のある音に感じた。
その残響音がなくなれば、パソコンのブゥンというファンの音と空調のわずかな音のみが残る。
秋斗さんに促され、ダイニングの椅子に座った。
その席は、初めてこの部屋に来たときと同じ場所だった。
秋斗さんもそのときと同じように私の向かいに座る。
「いただきます」とカップに口をつけると、ハーブティーは少し熱いかな、という程度で、飲めないほど熱くはなかった。
慣れ親しんだ香りがふわりと香る。
カップをテーブルに置くと、コト、と音が響いた。
それは何気ない動作に付随してくる小さな音のはずだったけど、今この空間においてはとても存在感のある音に感じた。
その残響音がなくなれば、パソコンのブゥンというファンの音と空調のわずかな音のみが残る。