光のもとでⅠ
足音を聞きつけたのか、ナースセンターから出てきた相馬先生に駆け寄り縋りつく。
「おまえ何走って――」
「先生っ――泣きたくないっ、私、泣きたくないっっっ」
「は? なんのこった……」
会うなり脈絡のないことを言っている自覚はある。
先生は何があったのか訊いてくれたけれど、私は何ひとつ話すことはできなかった。
そんな私を先生はすっぽりと抱きしめ、
「とりあえず、俺の心音でも聞いてろ」
と、片手でずっと頭を撫でてくれていた。
「おまえ何走って――」
「先生っ――泣きたくないっ、私、泣きたくないっっっ」
「は? なんのこった……」
会うなり脈絡のないことを言っている自覚はある。
先生は何があったのか訊いてくれたけれど、私は何ひとつ話すことはできなかった。
そんな私を先生はすっぽりと抱きしめ、
「とりあえず、俺の心音でも聞いてろ」
と、片手でずっと頭を撫でてくれていた。