光のもとでⅠ
どのくらい経ったのかわからない。
でも、ぎゅっと目を瞑っていなくても涙が零れないような気がして目を開けた。
「落ち着いたか?」
「はい……」
「じゃ、まずは脈診だ」
いつもと変わらない調子で私の両手首を取る。
「肺の脈はまだ強いな。風邪には十分注意しろ。そのほかの臓器関連はさほど悪かないが、薬を使ったせいだな。肝臓と胃腸に負担がかかってる。あとストレス。睡眠も微妙」
「夜は日付が変わる前に寝てます」
「寝てても深い睡眠は取れてないんじゃないのか?」
それには口を噤むことしかできない。
でも、ぎゅっと目を瞑っていなくても涙が零れないような気がして目を開けた。
「落ち着いたか?」
「はい……」
「じゃ、まずは脈診だ」
いつもと変わらない調子で私の両手首を取る。
「肺の脈はまだ強いな。風邪には十分注意しろ。そのほかの臓器関連はさほど悪かないが、薬を使ったせいだな。肝臓と胃腸に負担がかかってる。あとストレス。睡眠も微妙」
「夜は日付が変わる前に寝てます」
「寝てても深い睡眠は取れてないんじゃないのか?」
それには口を噤むことしかできない。