光のもとでⅠ
「何こそこそしてるんだか……」
「っ……!?」
 すぐそこにツカサが立っていた。
「こそこそなんて……」
「してるだろ? 音も立てずにポーチを開けて、インターホンも押さずにドアポストを使う。それのどこがこそこそしていないって?」
 全部見られていた――?
「あの……今、来客中って唯兄に聞いたから」
「だったら、最初からそう言えばよかったんじゃないの?」
 ツカサと視線を合わせるのが怖い。
 鋭い目にすべて見透かされてしまいそうで、怖い……。
 無意識にとんぼ玉が入っているポケットをワンピースの上から押さえる。と、カサリ、と音がした。
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