光のもとでⅠ
何かと思ってポケットに手を入れると、見覚え手のあるメモ用紙が二枚。
鎌田くんとその先輩の連絡先が書かれているものだ。
「連絡、してない……」
「それ、鎌田と誰の?」
「え……?」
「その上のは鎌田だろ? もう一枚は?」
「鎌田くんの先輩……」
名前は忘れてしまった。
でも、忘れたらメモを見てほしいと言われた気がしてメモ用紙に視線を落とす。
「なんで滝口?」
その声にはじかれたように顔を上げた。
「なんで」の意味がよくわからず、「なんで?」と訊き返す。
鎌田くんとその先輩の連絡先が書かれているものだ。
「連絡、してない……」
「それ、鎌田と誰の?」
「え……?」
「その上のは鎌田だろ? もう一枚は?」
「鎌田くんの先輩……」
名前は忘れてしまった。
でも、忘れたらメモを見てほしいと言われた気がしてメモ用紙に視線を落とす。
「なんで滝口?」
その声にはじかれたように顔を上げた。
「なんで」の意味がよくわからず、「なんで?」と訊き返す。