光のもとでⅠ
「翠葉っ!?」
 突然座り込んだ私にすぐ声をかけてくれたのは桃華さん。
「ごめん、大丈夫……少し、胃が痛いだけ」
「少しって……手まで血の気引いてるわよ?」
「桃華、俺、保健室連れていくわ。飛鳥、教科書とかよろしく」
「うん、わかった。翠葉、大丈夫?」
 頭の上でやり取りされる会話についていけない。
 でも、流されたくない。
「海斗くん、大丈夫……。ひとりで行けるから」
「冷や汗かいてる人の言葉に信憑性はないかなー? ってことで、レイディ失礼!」
 言い終わる前に私は横抱きに抱えあげられた。
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