光のもとでⅠ
「うん、順番……。今、授業始めにある小テストで半分くらいしか点数が採れてないの。休んでいた分をまだ取り戻せていない。まだ、授業に追いつけてない。……だから、まずはそこをクリアさせなくちゃいけないと思ってる。次はお仕事。土曜日にホテルに行ってお仕事の話をしてくる」
「翠葉……?」
「せめてこのふたつ……。このふたつが片付かないと、今、私が向き合わなくちゃいけない問題とちゃんと正面から向き合えないの。今はこれがあるから考えられないって逃げ道があるとね、私――だめみたい」
「……ひとりで向き合うのがそんなにつらいなら、話してくれたらいいのに」
「うん、そういう方法もあるんだよね。でもね、まずは自分で考えなくちゃって思う。それすらできていない今はまだ……まだ、人を頼りたくないの。心配かけていることもわかっていて、それでも、『まだ』って思うの」
「翠葉……?」
「せめてこのふたつ……。このふたつが片付かないと、今、私が向き合わなくちゃいけない問題とちゃんと正面から向き合えないの。今はこれがあるから考えられないって逃げ道があるとね、私――だめみたい」
「……ひとりで向き合うのがそんなにつらいなら、話してくれたらいいのに」
「うん、そういう方法もあるんだよね。でもね、まずは自分で考えなくちゃって思う。それすらできていない今はまだ……まだ、人を頼りたくないの。心配かけていることもわかっていて、それでも、『まだ』って思うの」