光のもとでⅠ
「――はい。実は今、支倉駅にいるのですが、私の隣に翠葉お嬢様がいらっしゃいます。これからブライトネスパレスへお連れしようと思っているのですが、ご両親のご承諾をいただきたくご連絡申し上げました。――お代わりになられますか?」
木田さんは携帯を耳から話すと、
「お母様と通話がつながっております」
私はごくり、と唾を飲んでから携帯を耳に当てた。
「もしもし……」
恐る恐る声を発すると、開口一番に体調のことを訊かれた。
「あ、ごめんなさい……。大丈夫――じゃなくて、藤倉から支倉までの間、電車で立ちっぱなしだったの。でも、吐き気とかはないから大丈夫」
木田さんは携帯を耳から話すと、
「お母様と通話がつながっております」
私はごくり、と唾を飲んでから携帯を耳に当てた。
「もしもし……」
恐る恐る声を発すると、開口一番に体調のことを訊かれた。
「あ、ごめんなさい……。大丈夫――じゃなくて、藤倉から支倉までの間、電車で立ちっぱなしだったの。でも、吐き気とかはないから大丈夫」