光のもとでⅠ
 痛い――頭が締め付けられるようにひどく痛む。
 部屋の電気を点けたら目が破裂しそうに痛くて、とてもじゃないけど目を開けることができなかった。
 急いで電気を消し暗闇にするも、頭痛は治まることなくひどくなる一方だ。
 ベッドサイドにある時計に目をやると、十二時を少し回った頃だった。
 栞さんはもう神崎家へ帰ってしまっている。蒼兄なら起きているだろうか。
 蒼兄を呼ばなくちゃ……。
 携帯のコールを鳴らすもなかなか出てはもらえない。そうしている間も、痛みに次々と涙が零れる。
 どうしよう……。
 痛くて涙が止まらない。頭というよりも目の奥がひどく痛む。
 気づけば顔の輪郭や頬までもが痛かった。
 顎から首の方へまできている気がする。痛みはどこまで広がるのだろう。恐怖に駆られ始めたそとのとき――外のポーチが開く音がした。
 玄関のドアが開く音がし、すぐにこの部屋のドアが開いた。薄く目を開けると、そこには息を切らした司先輩が立っていた。
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