光のもとでⅠ
 私、何をしたんだろう……。
 ツカサにこんな目でみられる何をしただろう……。
 否、つい数日前までは思い切り避けていたわけだから、思いつく節はそこかしこにあるのだけれど、それが原因ではないような気がする。
 ツカサの顔を見るとにこりと笑った。
 笑っているけど怖い人にしか見えない。
「昨日の帰り、夜電話するって言ったと思うけど?」
「え……?」
 私は思い出すのに少し時間がかかった。
 思い出したときには、ツカサはさらに笑みを深めた。
「一度通話状態になったにも関わらず、切った理由は?」
 訊かれてなんのことだろう、と思う。
 私には携帯に出た記憶もなければ切った記憶もない。
 たぶん、無意識に出て切ったのだ。
 私は小さな声で謝った。
 すっかり忘れて寝てました、ごめんなさい。と――。
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