光のもとでⅠ
 その件に関しては頭を抱えずにはいられない。
 しかも、それは今日のみではなく、明日からもずっと続くのだ。
「あはは……なんだか込み入った事情がありそう?」
 明確なことは何も話せなかったのに、風間先輩はそれ以上は訊くまい、とその話は終わりにしてくれた。
「でも、少し気をつけたほうがいいかもね」
「え?」
「藤宮のファンって中にはちょっと普通じゃない子もいるからさ」
 普通じゃない、人……?
「なんていうのかな、信者も様々? 普通の恋愛感情だったり憧れだけならいいけど、お家事情で藤宮とどうこうなりたいって女の子も少なくはない。御園生さん、藤宮の近くにいるってだけで結構な回数呼び出し食らってたでしょ? それが藤宮を袖にしてるってことになればまた状況は変わってくるかもしれない」
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