光のもとでⅠ
 何がどう変わると言うのだろう。
 ツカサや藤宮が絡むものになると、一気に私の想像の域を超える。
「一緒にいるのもダメ。うまくいって付き合うのもダメ。かといって、藤宮を袖にするのもダメ。いったいどうしてほしいんだか……。女心はわかんねーよな。藤宮が一緒に弁当を食べ始めたのはその辺りを考慮してかなとは思ったりしなくもないんだけど……。ま、風紀委員と学園警備が動いていれば問題ないか。あ、三文棟着いちゃった。じゃ、御園生さん、またねっ!」
 風間先輩は片手を上げ、三文棟に走っていった。
 私は怒涛の如く流れ込んできた情報に半分くらいは思考が停止している。
 それらを咀嚼するため、残りの円周九十度分は今までよりも少しペースを落として歩いた。
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