光のもとでⅠ
ぐっすりと眠り、目を覚ますと時計を確認する。
「……一時半。栞さん、もう出かけたあとだ」
けれど、何か違和感がある。
「なんだろう……」
もう一度時計の置いてあるサイドテーブルに目をやる。
メモ用紙がない――。
栞さんは出かける際には必ずメモを置いていく。それがないのだ。
ゆっくり起きて部屋のドアを開けた。すると、リビングから笑い声が聞こえてきた。
声のする方へと歩いていくと、美波さんと栞さんがお昼の用意をしているところだった。
「あ、グッドタイミング! そろそろ起こそうと思ってたの」
栞さんに言われて不思議に思う。
今日、ご実家のお手伝いは……?
「どうかした?」
「あの……ご実家のお手伝いは?」
「あぁ、今日は母が風邪気味でお教室がお休みって連絡があったから、美波さんも呼んでランチにすることにしたの」
「翠葉ちゃん、これっ! 栞ちゃんが作った出し汁とっても美味しいのよっ。天かすと長ネギだけで十分美味しいと思うわっ」
おつゆの味見をしたらしい美波さんはハイテンションだった。
「……一時半。栞さん、もう出かけたあとだ」
けれど、何か違和感がある。
「なんだろう……」
もう一度時計の置いてあるサイドテーブルに目をやる。
メモ用紙がない――。
栞さんは出かける際には必ずメモを置いていく。それがないのだ。
ゆっくり起きて部屋のドアを開けた。すると、リビングから笑い声が聞こえてきた。
声のする方へと歩いていくと、美波さんと栞さんがお昼の用意をしているところだった。
「あ、グッドタイミング! そろそろ起こそうと思ってたの」
栞さんに言われて不思議に思う。
今日、ご実家のお手伝いは……?
「どうかした?」
「あの……ご実家のお手伝いは?」
「あぁ、今日は母が風邪気味でお教室がお休みって連絡があったから、美波さんも呼んでランチにすることにしたの」
「翠葉ちゃん、これっ! 栞ちゃんが作った出し汁とっても美味しいのよっ。天かすと長ネギだけで十分美味しいと思うわっ」
おつゆの味見をしたらしい美波さんはハイテンションだった。