光のもとでⅠ
「私、この中身、全部見てしまったの。そしたら、なぁに? あなた、秋斗様とも個人的にずいぶんと親しくていらっしゃるのね? 藤宮一族でもなく、内進生でもないのにどうしてかしら」
「っ……それは、兄が秋斗さんの後輩だからです」
「ふぅん……それにしては、秋斗様からのメールの熱烈ですこと」
本当に全部見られたのだ。
受信履歴と送信履歴を交互に見れば、会話の全容が見えるだろう。
今さら感じても遅い焦りを感じ、背に汗が伝った。
「それなのに、司様にも色目を使って……」
「違うっ」
「あら、何が違うのかしら? 藤宮の殿方をふたりも手玉に取っている方の言葉とは思えないわ」
……そういうことなのね。
「どういうつもり」と訊かれたのは、秋斗さんとツカサのことなのね。
「これ、篠塚さんの作品よね?」
彼女が触れているのは秋斗さんからいただいたストラップ。
でも、シノヅカって……誰?
「っ……それは、兄が秋斗さんの後輩だからです」
「ふぅん……それにしては、秋斗様からのメールの熱烈ですこと」
本当に全部見られたのだ。
受信履歴と送信履歴を交互に見れば、会話の全容が見えるだろう。
今さら感じても遅い焦りを感じ、背に汗が伝った。
「それなのに、司様にも色目を使って……」
「違うっ」
「あら、何が違うのかしら? 藤宮の殿方をふたりも手玉に取っている方の言葉とは思えないわ」
……そういうことなのね。
「どういうつもり」と訊かれたのは、秋斗さんとツカサのことなのね。
「これ、篠塚さんの作品よね?」
彼女が触れているのは秋斗さんからいただいたストラップ。
でも、シノヅカって……誰?