光のもとでⅠ
44
「怖い顔……」
言われて気づく。
目の前の人のことを睨んでいることに。
「このストラップをあなたに渡したのは秋斗様? それとも、司様? そういえば……あなた、藤宮の次期会長ともお知り合いなのね?」
迂闊に言葉を口にしちゃだめ――。
感情的になって口を開けば余計なことを言ってしまう。
「答えてくださらないとつまらないわ」
「……携帯を返してください」
「あら、携帯だけでいいの? このストラップ、私がいただいてもいいかしら?」
「っ!?」
「あなた何も知らないのね? 落し物を拾った人は報労金がいただけるのよ?」
「……報労金は落し物現物でなくてもかまわないはずです」
言われて気づく。
目の前の人のことを睨んでいることに。
「このストラップをあなたに渡したのは秋斗様? それとも、司様? そういえば……あなた、藤宮の次期会長ともお知り合いなのね?」
迂闊に言葉を口にしちゃだめ――。
感情的になって口を開けば余計なことを言ってしまう。
「答えてくださらないとつまらないわ」
「……携帯を返してください」
「あら、携帯だけでいいの? このストラップ、私がいただいてもいいかしら?」
「っ!?」
「あなた何も知らないのね? 落し物を拾った人は報労金がいただけるのよ?」
「……報労金は落し物現物でなくてもかまわないはずです」