光のもとでⅠ
 唯兄が放った言葉を反芻する。
 唯兄は話さないと言っているわけではない。
 誰が話すかが問題だと言っているだけで、この先を絶対に話さないと言っているわけではない。
 でも、それが勘違いだったら嫌だから、私は確認する。
「……あとで教えてもらえるの?」
「それは司っちしだい」
 ツカサ、しだい――。
「唯兄、私、ツカサに合わせる顔がない」
 本当は秋斗さんにも湊先生にも静さんにも――みんなに合わせる顔がない。
 それくらいひどいことを私は口にした。
 唯兄は私と静さんの間に立っていたけれど、完全に私の方へと向き直る。
 いつになく真っ直ぐで真剣な目が私を見下ろしていた。
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