光のもとでⅠ
49
「唯兄……ツカサが今どこにいるのか、教えてくれた?」
なんとなく、藤倉駅近くのマンションにいると言われたような気がしなくもない。
ただ、その情報をいつ得たのかがわからないから訊いてみた。
唯兄はくつくつと笑いながら答える。
「何度も言った。聞いてるのか聞いていないのかわからないリィに向かって。呪文みたいに唱えてた。良かった、洗脳されてくれてて」
「洗脳って……」
私は苦笑する。
私の中にぽっかりと開いた時間は寝ていたわけではないらしい。
唯兄曰く、私の目はずっと開いたままだったみたいだから。
なんとなく、藤倉駅近くのマンションにいると言われたような気がしなくもない。
ただ、その情報をいつ得たのかがわからないから訊いてみた。
唯兄はくつくつと笑いながら答える。
「何度も言った。聞いてるのか聞いていないのかわからないリィに向かって。呪文みたいに唱えてた。良かった、洗脳されてくれてて」
「洗脳って……」
私は苦笑する。
私の中にぽっかりと開いた時間は寝ていたわけではないらしい。
唯兄曰く、私の目はずっと開いたままだったみたいだから。