光のもとでⅠ
「……まさか、今から?」
「うん……藤倉の家にもこのマンションにも帰ってきていないのでしょう?」
 ツカサは久先輩の仕事部屋として使われているマンション、藤倉駅から徒歩圏内のマンションにいると言う。
 たぶん、いつもと状況が違う。
 私の想像が正しければ、普段いる場所に帰ってこれないような状態。
「寝てるかもよ?」
 当然すぎる指摘だ。
 普通に生活している人ならば寝ている時間だろう。
「……起こしたらだめかな?」
 私の言葉に唯兄が笑う。
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