光のもとでⅠ
 尻すぼみに声が小さくなる。
 唯兄はラグに落ちた携帯を拾い私に渡すと、
「じゃ、ほら。支度しな。連絡もしたし押しかけてもいいでしょ? 連れてくよ」
 唯兄はさっと立ち上がり、手を差し伸べてくれた。

 私の支度は十五分とかからなかった。
 顔を洗って髪の毛を梳かして制服を着るだけ。
 学校に行く支度を済ませて部屋を出ると、
「え……リィ、学校に行く気? 今日完徹してんだよ?」
 唯兄の顔全体が引きつる。
「行けるかどうかは別だと思う。でも、制服って気持ちがシャンとするでしょう?」
「くっ、戦闘服ってわけか」
「そんな感じかも……」
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