光のもとでⅠ
エレベーターに乗ると唯兄が、
「さっきクゥから連絡あった。インターホンを鳴らしたらクゥが出るから安心してくれって」
「ありがとう……」
自分の声がロボットの声みたいに硬く、無機質なものに感じた。
緊張している――。
緊張しないわけがない。
怖い――。
怖くないわけがない。
でも、怖いのはみんな同じだと唯兄が教えてくれたから――行かなくちゃ。
エントランスで高崎さんからボレロを受け取り見送られる。
「ずいぶん早い登校だね?」
私の代わりに唯兄が、
「出陣なんです」
笑って答えた。
「さっきクゥから連絡あった。インターホンを鳴らしたらクゥが出るから安心してくれって」
「ありがとう……」
自分の声がロボットの声みたいに硬く、無機質なものに感じた。
緊張している――。
緊張しないわけがない。
怖い――。
怖くないわけがない。
でも、怖いのはみんな同じだと唯兄が教えてくれたから――行かなくちゃ。
エントランスで高崎さんからボレロを受け取り見送られる。
「ずいぶん早い登校だね?」
私の代わりに唯兄が、
「出陣なんです」
笑って答えた。