光のもとでⅠ
「朝食買ったら戻ってくるだろ?」
 その言葉にはっとする。
 ――バスで学校へ行くのはツカサひとりではなく私も一緒、ということ?
 私が勘違いしていたの? それともツカサが勘違いしているの?
 久先輩はどう思って口にしたのだろう。
「……何?」
「な、なんでもない……あ、私もっ、何か飲み物買おうと思って……」
 苦し紛れの返事をすると、
「なら、財布だけ持っていけば? そのほうが荷物が少なくて合理的だと思うけど」
 ツカサの意見は間違いなく合理的だった。
 私はかばんを置き、中からお財布だけを取り出した。
 そして、ツカサに見送られて5010室をあとにした。
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