光のもとでⅠ
 ……もう、なんのこっちゃ。
 何がどうなってるのかさらにわからなくなったよ。
「だから、翠本人に確認しに来たんですが……?」
 そう来たか……。
「なるほど。状況は理解した。でも、ごめん。やっぱ帰って?」
「今の話の流れでどうしたらそういう返答になるのかご説明いただけますか?」
「説明するの面倒」
「理解に苦しむ」
「別に理解してくれなくていいよ?」
 笑顔の次は飛び切り鋭利な視線が飛んできた。
 ちょっとなんなの、この子……。
 前から感じてはいたけれど、やっぱり普通の十七歳には見えない。
 この、人を威圧する感じはそこらの十七歳のそれじゃない。
 でも、唯さんはそんなことに怯みません。
< 7,791 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop