光のもとでⅠ
取り出したものは小さく折りたたまれた紙。
罫線のある水色の紙には見覚えがあった。
保健室で見た、鎌田の連絡先が書かれているメモ用紙だ。
「連絡、してない……」
翠は今まですっかり忘れていたかのように呟く。
「それ、鎌田と誰の?」
「え……?」
翠は水色のメモ用紙のほかにもう一枚持っていた。
そのもう一枚にもアドレスらしき文字が並んでいる。
「その上のは鎌田だろ? もう一枚は?」
「鎌田くんの先輩……」
「なんで滝口?」
訊いているのは俺なのに、翠は「なんで?」と不思議そうに訊き返してくる。
罫線のある水色の紙には見覚えがあった。
保健室で見た、鎌田の連絡先が書かれているメモ用紙だ。
「連絡、してない……」
翠は今まですっかり忘れていたかのように呟く。
「それ、鎌田と誰の?」
「え……?」
翠は水色のメモ用紙のほかにもう一枚持っていた。
そのもう一枚にもアドレスらしき文字が並んでいる。
「その上のは鎌田だろ? もう一枚は?」
「鎌田くんの先輩……」
「なんで滝口?」
訊いているのは俺なのに、翠は「なんで?」と不思議そうに訊き返してくる。