光のもとでⅠ
最後の一言を申し渡そうとしたとき、俺と翠の間に簾条が割り込んだ。
「話の途中悪いけど、タイムリミットよ」
簾条はふたり分の教材を手にしていた。
恐らくは翠の分を持ってきたのだろう。
「このあと、うちのクラス化学室だから。翠葉を走らせたくないならあとにしてくれない?」
「……構わない」
自分もタイムリミットだった。
このタイミングで戻らなければ自分も次の授業に遅れる。
だから、その場はおとなしく引き下がることにした。
けど、翠――これで終わったと思うな。
「話の途中悪いけど、タイムリミットよ」
簾条はふたり分の教材を手にしていた。
恐らくは翠の分を持ってきたのだろう。
「このあと、うちのクラス化学室だから。翠葉を走らせたくないならあとにしてくれない?」
「……構わない」
自分もタイムリミットだった。
このタイミングで戻らなければ自分も次の授業に遅れる。
だから、その場はおとなしく引き下がることにした。
けど、翠――これで終わったと思うな。