光のもとでⅠ
「俺か秋兄が幸せにする」
秋兄は満足そうに笑って肩に腕を絡めてきた。
「俺たち、しょせんは『藤宮』だからな。粘着質のうえに独占欲が強い。静さんの二の舞にはならないように気をつけようか」
「本当……あぁだけはなりたくない」
そこで会話は一段落ついた。
「どんないきさつがあるかは知らない。でも、翠の記憶は戻ったと思う」
秋兄は表情を改め頷いた。
「でも、唯たちは知らない……」
「つまり、誰にも話していない。もしくは、話せないような心境」
「司、どうする? 相変わらずあのお姫様は篭城が得意なようだけど」
「……そんなの、とっとと陥落させるのみ」
「同感」
秋兄は満足そうに笑って肩に腕を絡めてきた。
「俺たち、しょせんは『藤宮』だからな。粘着質のうえに独占欲が強い。静さんの二の舞にはならないように気をつけようか」
「本当……あぁだけはなりたくない」
そこで会話は一段落ついた。
「どんないきさつがあるかは知らない。でも、翠の記憶は戻ったと思う」
秋兄は表情を改め頷いた。
「でも、唯たちは知らない……」
「つまり、誰にも話していない。もしくは、話せないような心境」
「司、どうする? 相変わらずあのお姫様は篭城が得意なようだけど」
「……そんなの、とっとと陥落させるのみ」
「同感」