光のもとでⅠ
散策ルートを回り終え私道に面するところまで来るとじーさんがいた。
「仲直りしたらしいのぉ?」
その一言にため息をつかざるを得ない。
「秋兄、訊くまでもないんだけど……」
「そう、俺をここに呼んだのはじーさんだ」
じーさんにはしてやられてばかりだ……。
「どうじゃ? 三人でローラの墓参りなぞ行かんか?」
じーさんの手には、摘んだばかりの秋菊とたっぷり水の入った桶。
「じーさん、水桶は俺が持つよ」
秋兄が水桶なら自分は花束か、と思い、食えない老人から荷物の一切をもぎ取る。
この日、じーさんと秋兄と俺、という異色のメンバーで墓参りをした。
たまにはこういうのもいいかもな……。
いわし雲の空を仰ぎ見てそう思った。
「仲直りしたらしいのぉ?」
その一言にため息をつかざるを得ない。
「秋兄、訊くまでもないんだけど……」
「そう、俺をここに呼んだのはじーさんだ」
じーさんにはしてやられてばかりだ……。
「どうじゃ? 三人でローラの墓参りなぞ行かんか?」
じーさんの手には、摘んだばかりの秋菊とたっぷり水の入った桶。
「じーさん、水桶は俺が持つよ」
秋兄が水桶なら自分は花束か、と思い、食えない老人から荷物の一切をもぎ取る。
この日、じーさんと秋兄と俺、という異色のメンバーで墓参りをした。
たまにはこういうのもいいかもな……。
いわし雲の空を仰ぎ見てそう思った。