光のもとでⅠ
「湊、彼女薬は?」
父さんは医者らしく、すぐに薬の心配をした。
「それは大丈夫だと思うわ。翠葉はいつでも余分に持ち歩く癖があるから」
「ならいい」
俺は言うかどうするか悩んだ末、ついさっき秋兄と出した結論を姉さんと兄さんに話すことにした。
「翠はたぶん、記憶が戻ってる」
「「いつっ!?」」
「そこまではわからない。記憶が戻っているっていうのも、俺と秋兄の推測であって翠本人から聞いたわけじゃない。それに、御園生家の人間も知らない」
気づいていそうな人間は約一名いるけど。
静かになった食卓に、今度は俺の携帯が鳴り始める。
父さんは医者らしく、すぐに薬の心配をした。
「それは大丈夫だと思うわ。翠葉はいつでも余分に持ち歩く癖があるから」
「ならいい」
俺は言うかどうするか悩んだ末、ついさっき秋兄と出した結論を姉さんと兄さんに話すことにした。
「翠はたぶん、記憶が戻ってる」
「「いつっ!?」」
「そこまではわからない。記憶が戻っているっていうのも、俺と秋兄の推測であって翠本人から聞いたわけじゃない。それに、御園生家の人間も知らない」
気づいていそうな人間は約一名いるけど。
静かになった食卓に、今度は俺の携帯が鳴り始める。