光のもとでⅠ
さも当然、と言わんが如くの返答だった。
「お嬢さんに会わず、陰でおとなしくしていられるのなら連れていってもよかろう」
俺は息を吐き出しその条件を呑んだ。
「わかった。翠のことはじーさんに任せる。帰りは別でいいから連れていって」
「よかろう。……さ、明日は早いからの。わしは帰るとするわい」
じーさんは意気揚々と帰っていった。
翠……。
逃げるだけじゃ問題は解決しない。
翠が逃げても俺と秋兄が追いかけるまでだ。
それに、翠の記憶が戻ろうが戻るまいが、何が変わるわけでもない。
これから嫌というほどにわからせてやる――。
「お嬢さんに会わず、陰でおとなしくしていられるのなら連れていってもよかろう」
俺は息を吐き出しその条件を呑んだ。
「わかった。翠のことはじーさんに任せる。帰りは別でいいから連れていって」
「よかろう。……さ、明日は早いからの。わしは帰るとするわい」
じーさんは意気揚々と帰っていった。
翠……。
逃げるだけじゃ問題は解決しない。
翠が逃げても俺と秋兄が追いかけるまでだ。
それに、翠の記憶が戻ろうが戻るまいが、何が変わるわけでもない。
これから嫌というほどにわからせてやる――。