光のもとでⅠ
 会議は今までのようなぼんくらが雁首揃えているのとはわけが違う。
 時間を割くだけの価値がある。
 人ひとりの発言に無意味なものはない。
 彼女につけている警護班のインカムを傍受したいのは山々だが、それらを聞きながらテンポ良く議題が変わっていく会議に対応することはできない。
 俺はパソコンのメール画面を立ち上げ、唯にメールを送った。
 メンテナンス作業をしているなら、今は間違いなくパソコンの前にいる。
 一言送りつけると、「スカイプにて」という返信が来た。
 ソフトを立ち上げると、ログインした途端に次々とメッセージが表示されていった。
 なぜ彼女が単独行動をしているのかは書かれていなかったが、彼女が支倉へ行くまでの詳細な行動がそこには書かれていた。
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