光のもとでⅠ
「今回の件で問われるとしたら人選ミス。それで責任を負う立場の人間は人事部長ってとこですか?」
「当たりだ。そっちはすでに内部監査が動いている。だから、雅が絡む人間のみ蔵元と唯で洗ってくれ」
「かしこまりました」
「了解です」
 指示を終えると蔵元の視線が向けられた。
「秋斗様はこれからパレスへ行かれるのでしょう?」
「察しがいいな」
「何年あなたについていると思ってるんですか」
 辞令が下りた今、俺より先に武継さんたちが到着するだろう。
 わかっていてもじっとしていられない。
 それが本音だった。
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