光のもとでⅠ
「こんなときになんですが……。秋斗さん、お願いがあります」
唯が真面目な顔で俺を見ていた。
視線のみで問い返すと、
「パレスへ行ってもリィに会わないでください」
「なっ――」
「リィ、ひとりになりたいんだと思います。ひとりで考えたいんだと思います。だから、会わないでください」
唯は瞬きひとつせず口にした。
「悩んでいるリィから何度か話を聞きだそうとしたんですが、全部失敗に終わりました。そのとき、『まだ何も自分で考えてない、自分で考えたい』って言っていました。それから、さっきのあんちゃんとの電話では、『自分で行って、自分で帰ってきたい』って言っていたそうです。その邪魔はしたくない、しないでほしい」
唯が真面目な顔で俺を見ていた。
視線のみで問い返すと、
「パレスへ行ってもリィに会わないでください」
「なっ――」
「リィ、ひとりになりたいんだと思います。ひとりで考えたいんだと思います。だから、会わないでください」
唯は瞬きひとつせず口にした。
「悩んでいるリィから何度か話を聞きだそうとしたんですが、全部失敗に終わりました。そのとき、『まだ何も自分で考えてない、自分で考えたい』って言っていました。それから、さっきのあんちゃんとの電話では、『自分で行って、自分で帰ってきたい』って言っていたそうです。その邪魔はしたくない、しないでほしい」