光のもとでⅠ
「おまえもやるかと思ったのに」
「気分が乗らなかった」
「らしくねぇの」
気分が乗らないというのとは少し違った。
自分の心中が射に表れるのがわかっていたからこそ、弓を持つことができなかった。
「何があったのか知らないけど、力になれることがあれば言えよ?」
ふと思う。
ケンの学内における情報網は侮れない。
たとえ同じクラスになったことがなくとも、同じ学年の人間なら全員知っているだろう。
「……越谷まりあ」
ケンは驚いた顔で俺を見た。
「気分が乗らなかった」
「らしくねぇの」
気分が乗らないというのとは少し違った。
自分の心中が射に表れるのがわかっていたからこそ、弓を持つことができなかった。
「何があったのか知らないけど、力になれることがあれば言えよ?」
ふと思う。
ケンの学内における情報網は侮れない。
たとえ同じクラスになったことがなくとも、同じ学年の人間なら全員知っているだろう。
「……越谷まりあ」
ケンは驚いた顔で俺を見た。