光のもとでⅠ
「あ、今、意味があるのか、って思っただろ?」
返事の代わりに視線を返す。
「そーれーは……」
タタタ、と俺の前に出てくるりと振り返った。
「単なるケンケンコレクション! 考えてもみろよ。自分のクラスの写真しか買わなかったら、一緒のクラスになった人間以外の写真って部活写真と個人で撮ったもの。あとは卒アルだけになちゃうんだぜ? 毎年全クラス分買ってたらそれだけは未然に防げる!」
それにどんな価値があるのか俺には理解できない。
でも、ケンにとっては何かしら意味があるらしい。
部室で道着を着替え終わると、ケンがひとつのファイルを投げてよこした。
「やっぱC組」
A組から順にファイリングされている写真を見ていく。
返事の代わりに視線を返す。
「そーれーは……」
タタタ、と俺の前に出てくるりと振り返った。
「単なるケンケンコレクション! 考えてもみろよ。自分のクラスの写真しか買わなかったら、一緒のクラスになった人間以外の写真って部活写真と個人で撮ったもの。あとは卒アルだけになちゃうんだぜ? 毎年全クラス分買ってたらそれだけは未然に防げる!」
それにどんな価値があるのか俺には理解できない。
でも、ケンにとっては何かしら意味があるらしい。
部室で道着を着替え終わると、ケンがひとつのファイルを投げてよこした。
「やっぱC組」
A組から順にファイリングされている写真を見ていく。