光のもとでⅠ
「越谷の単独行動なら命を狙われることはないと思う。ただし、雅さんが絡むなら話は別。命を狙われることも視野に入れるべき。仮に、越谷が催眠術をかけられているとしたら、術がいつ発動するのかを事前に察知することは不可能だ。雅さんに訊いたところで素直に答えてくれるとは思わないし、確証なしに詰問すれば名誉毀損で訴えられる可能性もある」
『なら、どうする?』
「……泳がせる。徹底的に」
 俺は越谷の監視を学園警備に依頼して通話を切った。
 作戦とも呼べないいたってシンプルな措置。
 校内トラブル、こと「姫」に関しては何を言わずとも風紀委員が動く。
 彼らがフォローしきれない部分を学園警備に依頼した。
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