光のもとでⅠ
 取り立てて風紀委員に何を通達する気もなかった。
 いつものように動いてくれさえすればそれでいい。
 必要以上に動かれてもそれ以下であっても困る。
 相手に警戒されたら元も子もない。
「何かが起こることを待っているわけじゃないんだけどな……」
 ただ、何かが起きると想定しないことにはなんの対策も立てられない。
 かといって、守りをガチガチに固めていたら起こるものも起こらない。
 だからこそ、どちらにも偏りがないように――。
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