光のもとでⅠ
 藤守武明――紅葉祭のとき、翠の警護についていた人間。
 もうひとりは藤守武政と共に異例の昇格を遂げたと聞いている。
「風紀委員は足止めして」
『了解』
「映像に残せる準備は?」
『ご用意してあります』
 通信の直後、別の人間から通信が入った。
 警護班リーダーの藤守武継さんだ。
 内容は越谷のいるポイントだった。
 意図しているかはわからないが、池のもっとも深いとされる場所にいるらしい。
「今から向かう」
 俺はようやく席を立った。
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