光のもとでⅠ
 俺が取った行動は「不正解」だらけだった。
 じーさんが俺にやらせようとしていたこと、それをもっと考えるべきだった。
 もっと考えて、そのうえで行動すべきだった。
 本当は、翠に何もかも話すべきだったんだ。
 それが「正解」のルート。
 起こるか起きないかわかりもしないことに怯えさせたくはない。
 俺はそう考えたけど、端からそれが間違い。
 そこは教えて実感させるべきだった。
 小さなきっかけでも何が起こるかわからない。
 そう翠に教えるのにはちょうどいい機会だったんだ。
 雅さんのことは管轄外。学園内のことだけを考えるように――。
 それはつまり、翠のことだけを考えろと言われていたのだ。
 まさかそんなこととは思いもしなかった。
 ひとりでどうするかを考えるのではなく、人と考えるべきこと。
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