光のもとでⅠ
 一段落した頃、何人かに訊いてみた。
 普段、接点のある人間の集まりなのか、と。
 しかし、驚くことに皆が皆、共に仕事をしたことはないと言う。
 まさかと思い、全員のデータをさらってみたが、仕事上での接点はひとつも見つからなかった。
 情報も時間もない中、仕事ができて横のつながりを持たない人間のみを集められたのは、日下部さんの手腕なのだろう。
 今回は情報収集が主ということもあり、途中から自分の信用するエンジニアを数名投入したものの、皆いい仕事ぶりだった。
 いつか俺がこの社を離れることになったとしても、このメンバーを忘れることはないだろう――。
< 8,156 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop