光のもとでⅠ
 あの日以来、司から連絡が来ることはなかった。
 学園警備からもそれらしい情報は上がってこない。
 そんなある日、司から連絡が入った。
「明日の午後、翠と藤山へ行く」と。
 明日、二十一日は日曜日だ。
 夕方から打ち上げと称した飲み会に参加することになっているが、それ以外に予定はない。
「これ……俺、行ってもいいのかなぁ?」
 わざわざ知らせてきたのには意味があるはず。
 つまりは「来い」と言っているようなもの。
 司は司で今の翠葉ちゃんに思うところがあるのかもしれない。
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