光のもとでⅠ
 どうしたら司っちはそのことに気づけただろう?
 考えて考えて考えて――リィに何かプレゼントをされたことがあったなら気づけたのかもしれない、と思った。
 今回は間に合わなかったけど、きっと終わってからでも遅くはない。
 リィ、司っちと秋斗さんに何かプレゼントするといいと思う。
 歌やお菓子みたいになくなるものじゃなくて、形あるものを。
 それも、何かの衝撃で壊れちゃうような……そうだな、ガラス細工とか?
 リィが好きでちょっとした衝撃で壊れちゃうガラス細工なんて、これ以上にないほどぴったりなアイテムじゃん。
 それを手にしたら、ふたりとも物に固執する意味を知るんじゃないかな。
 同じ姿形のものがあっても同一じゃない。
 替えはきかない。物に人を投影する。
 リィ、教えてあげなよ。
 そういうの、リィならふたりに教えられると思う。
 むしろ、リィでないと無理。
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