光のもとでⅠ
 強い光を湛えた目はしだいに揺らぎ始める。
「誤解したら解けばいいって教えてくれたのツカサなんだからね? ちゃんとお手本見せてよ……」
 自信のない声に、やっぱり俺は翠と変わらないのだと改めて思う。
 翠と俺は変わらない。
 対人スキルが幼児並み――。
「何か言ってよ……」
 言えることなど数個しか思いつかない。
 謝るときの定番といえば、「ごめんなさい」「すみません」「申し訳ございません」。
 俺はそのどれでもない言葉を口にした。
「悪い……」
「謝られたいわけじゃないんだけど……」
 不服そうな目で見られた。
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