光のもとでⅠ
「あ、具合悪いとかじゃないよ? ただ、寝るときは……」
と、視線を手元に落とした。
手にタオルを巻かなくてはいけない――。
「本当にごめんな……」
「え? 海斗くんが謝ることじゃないよっ!? 私が自分で傷つけただけだからっ」
「でも、秋兄がキスマークなんて付けなければ起きなかったことでしょ?」
要点をつかれると、何も言うことができなかった。すると海斗くんは、
「栞さん、呼んでくる」
と、部屋を出ていった。
私の行動ひとつでこんなふうに人を謝らせてしまうんだ……。
「あっ――」
頭をよぎったのは、海斗くんが秋斗さんにこのことを話してしまうことだった。
「翠葉ちゃーん。じゃ、手、やろうね」
栞さんが来てくれたけれど、少し待ってもらった。
携帯を手に、短いメールを送る。
と、視線を手元に落とした。
手にタオルを巻かなくてはいけない――。
「本当にごめんな……」
「え? 海斗くんが謝ることじゃないよっ!? 私が自分で傷つけただけだからっ」
「でも、秋兄がキスマークなんて付けなければ起きなかったことでしょ?」
要点をつかれると、何も言うことができなかった。すると海斗くんは、
「栞さん、呼んでくる」
と、部屋を出ていった。
私の行動ひとつでこんなふうに人を謝らせてしまうんだ……。
「あっ――」
頭をよぎったのは、海斗くんが秋斗さんにこのことを話してしまうことだった。
「翠葉ちゃーん。じゃ、手、やろうね」
栞さんが来てくれたけれど、少し待ってもらった。
携帯を手に、短いメールを送る。