光のもとでⅠ
「若槻さん……生きてますか?」
「……かろうじて」
言って、むくりと起き上がる。
「そんなに今忙しいの? 俺、珍しく秋斗先輩に何も頼まれてないんだけど」
蒼兄が訊くと、
「たぶん、その内何か頼まれるんじゃないかなぁ……ははは」
「なんだそれ。予告なしのびっくり箱みたいで全然ありがたくないんだけど……」
「あんちゃん、びっくり箱っていうのは総じて予告はないものなんだよ」
と、もっともなことを若槻さんが口にした。
それにしても……。
「蔵元さんはどうしてこちらに……?」
不思議に思っていることを尋ねると、
「秋斗様のお使いで唯のところへ来ていたところ、栞様から夕飯へお誘いをいただきました」
なるほど……。
そこに海斗くんと司先輩、栞さんがそれぞれトレイに夕飯を載せてやってきた。
今日はカレーだった。
みんなはカレーとサラダ。人数が多いときはこういうご飯のほうが作るのは楽なのだろう。
それでも栞さんのことだから、ルーから手作りに違いない。
今日は八人もいるうえに、そのうちの五人が男の人。
その面々を見回していると、均整に筋肉のついた腕が伸びてきて、目の前にフルーツサンドが差し出された。
「……かろうじて」
言って、むくりと起き上がる。
「そんなに今忙しいの? 俺、珍しく秋斗先輩に何も頼まれてないんだけど」
蒼兄が訊くと、
「たぶん、その内何か頼まれるんじゃないかなぁ……ははは」
「なんだそれ。予告なしのびっくり箱みたいで全然ありがたくないんだけど……」
「あんちゃん、びっくり箱っていうのは総じて予告はないものなんだよ」
と、もっともなことを若槻さんが口にした。
それにしても……。
「蔵元さんはどうしてこちらに……?」
不思議に思っていることを尋ねると、
「秋斗様のお使いで唯のところへ来ていたところ、栞様から夕飯へお誘いをいただきました」
なるほど……。
そこに海斗くんと司先輩、栞さんがそれぞれトレイに夕飯を載せてやってきた。
今日はカレーだった。
みんなはカレーとサラダ。人数が多いときはこういうご飯のほうが作るのは楽なのだろう。
それでも栞さんのことだから、ルーから手作りに違いない。
今日は八人もいるうえに、そのうちの五人が男の人。
その面々を見回していると、均整に筋肉のついた腕が伸びてきて、目の前にフルーツサンドが差し出された。