光のもとでⅠ
「司です」
『……迎えに行こうか?』
「いえ、とくに何が……というわけではないんですが、これから病院に連れて行くので、そのご連絡を……。碧さん、いらっしゃいますか?」
『少し前に寝たところだから俺から伝えておく。けど、こんな時間に病院に行っても……』
「姉が来るそうですから問題ありません」
『……なんか、むしろ申し訳ないことになってないか?』
「元凶は自分にあります」
『……司、あまり無理するなよ? でも、ありがとう。それと、お疲れさん』
 通話が切れるとツカサが私を見た。
「これで問題はないと思うけど?」
 これは返事の催促をされているのだろうか。
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